神田リョウのレッスンが受けられる『神田式ゆるふわドラム塾オンライン』のレッスンの一部を抜粋してお届けします。
タイムキープのコツ
「どうやってリズム感を鍛えたらいんでしょう?」とか「タイムキープって何を意識すればよいですか?」とか、みんな悩んでると思うんです。
僕の場合「どうやってリズムキープしたらいいですか?」って先生に聞いたときに、「リズムのいい音楽やタイムのいいドラマーの演奏を、とにかくたくさん真似すること」って言われました。まあその通りですよね。
タイムキープを鍛えたいなら、もう、自分が好きなタイム感のドラマーがどのうようなリズムの取り方をしてるとか、その人のニュアンスとかタッチとかグルーヴの作り方みたいなところまで真似していく。
僕は全体的にタイトに叩いてキープするというよりは、意外と細かなゴーストノートでタイムをキープするようにしています。ちょっとした32分や16分のゴーストノート。こういうニュアンスで実は細かいタイムを取ってたりっていうのがあります。意外とやっている人多いです。僕も実際そういうとこあります。
あとは、ハットのオープンとか。実はこれ僕の癖で、ハットのオープンでタイムを調整しています。ついハットをオープンにして、そこで粘っちゃう感じというか。粘るのが気持ちいいし、そこでグルーヴポイントを設定してたりとかするけど、まあ…癖になってるのはちょっと恥ずかしい部分でもあったりします(悩)。
という感じで、中にはバックビートがタイムキープしやすい人も、ハットがタイムキープしやすい人も、いろいろなパターンのドラマーがいます。そうやって得意なタイムの取り方や、ポケットに入れやすい部分を見つけましょう。どうやって見つけるかというと、最初に言った通り「あ、この人のタイムいいな」とか「この人のグルーヴ感いいな」っていうドラマーの手癖とか、細かいニュアンスをコピーしていく。そうすると自然と身についてきたり…みたいなのもあると思います!
★ここがポイント!
人それぞれタイムキープしている場所が違う。自分の得意なパーツを見つけよう!
音楽においての「1÷3」
タイムキープで大切なのが、1拍を正確に細かく刻んでいけるということです。1拍を細かくしていく時に、8分や16分なら分かるけど、冷静に考えて3って割れないですよね。
まあこれ算数ってか数学の話になるけど、1を3で割ると0.33333…って分けられないわけじゃないですか。永遠に続くよね。3連符というのはこれを無理やり分けているわけですよ。
人間が実際3連符を演奏するときって、近似値を演奏してるっていうことですよね要するに。3連符はもちろん、8分や16分も完璧には割り切れない。
割れないものを割ってるんですよ。見えないものを見ようとしてる感じです。ここを意識したら、「まあずれてたっていいじゃないっていう」前提がどこかにあるということになります。超正確なところからはずれてもいいんですよ。音楽的であればいいと。違和感や、微妙な気持ち悪さをなくして気持ち良いと感じる部分を探っていく。そういう状態の中で音符を繋げていける感じになってればいいんじゃないのっていう気はします。
※補足: ちなみに打ち込みのシーケンサーとかクリックはこの問題をどう処理しているかというと、480という値で3で割れるように設定しているんですね。
とはいえ人間がこの考え方で3を捉えるのは無理があります。
それと、まだ日本にはあまり浸透していませんが、リズムを円形にとらえるという考え方もあって、360度をどう割るかという考え方ができます。こちらの方がより有機的に捉えられるし、2:3などのクロスリズムも解釈しやすいです。この辺りの解説はまた追々したいと思います。
もちろん練習段階では、ものすごくシビアにやってみるってのも大事なんです。とはいえ人間だからきっと100%は無理です。機械じゃないんで。なのでそうやって考えると、タイムキープについても少し自由度があってもいいじゃないでしょうか!
★ここがポイント!
連符ではドラマーは近似値を叩いている。正確さが全てではなく、違和感を無くしていくという方向性も大切。
一般公開はここまで。
神田リョウによるレッスンはいかがでしたでしょうか。
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